セ・リーグ最多記録となる最優秀防御率を4回獲得、セ・リーグ投手最多タイ記録となる最優秀選手を2回受賞、NPB史上5人目となる2年連続沢村賞受賞。
NPBポストシーズン史上初(平成最後)のノーヒットノーラン、開幕投手13連勝のNPB最多記録、開幕からの連勝(13)のセ・リーグ最多タイ記録、
クライマックスシリーズ連続無失点投球回数記録(17)のNPB最多タイ記録などを達成している。
【巨人】菅野智之が志願緊急先発で7回3失点9K 頭部打球グリフィン登板回避に「僕が投げるのがベスト」
チームを背負う覚悟があった。当初、先発予定だったグリフィンが午後3時頃に打球を頭部に受け、その後登板回避が決定。首脳陣は1軍合流していた赤星や中継ぎ投手を代役に検討を始めていた。菅野は24日の登板へ向けたブルペン投球中にアクシデントを知ると、赤星が前回の2軍戦で120球完投したことや中4日となることを踏まえ「僕が投げるのがベスト。『僕はもう準備できているので投げさせてください』と伝えた」。原監督は「智之本人がいけるというところで。だったらいってもらおうと」と決断し、熱い思いを秘めたエースに試合を託した。
登板前日の先発投手が代理を務めるのは異例。先発投手は約1週間の中で、登板日にベストの状態を作り上げることに全神経を注ぐ。登板日がずれることはデメリットとなり、前倒しとなればなおさらだが、理屈じゃなかった。百戦錬磨の右腕をして「さすがにない」という登板にも「迷いとかそういうのはあまりなくて。何となく体が動かされた」と本能でチームを救った。
17日の前回登板でつかんだ「出力を出すコツ」は継続し、最速152キロ。4回には4番・村上からの好打順を3者三振に仕留めた。チームも3位に浮上し「粘り強く戦った今日みたいな勝ちって、なかなかなかった。いいきっかけの1試合にして何とか一つでも上の順位に行けるようにやっていきたい」。窮地に立ち上がったエースの心意気は、間違いなくチーム全体に伝わった。