「選手の移籍」誰が決める?
プロ野球は人事の連続である。選手の移籍に関して、監督の意向はどこまで受け入れられるのか――。
井口の在任中、ロッテでは7件のトレードが成立。そのうち6件はシーズン中に行われた。澤村拓一や岡大海などを獲得し、香月一也や藤岡貴裕などが移籍した。
「シーズン中のトレードは、基本的に監督がOKしないと成立しないですね。大海に関しては、僕が日本ハムのトップにお願いしました。今はどちらかといえば、監督同士が話し合うというケースが多いかもしれません。
お互いに欲しい選手を言って、それを編成に報告します。自分に限らず、監督は『今のチームでは燻っているけど、環境を変えたら良くなる』と思っている。
逆に、球団には『ドラフト1位だから他で活躍されちゃ困る』という考え方もある。監督としてはドラフトの順位とか全く関係ないですから」
編成に希望は伝えるが、監督がトレードの全てを決められるわけではない。
「澤村や涌井(秀章)のトレードには絡んでないです。澤村は次の年にアメリカに行く前提だったので、他のケースとは違ったんですよね。涌井のような金銭トレードは編成主導です。
自由契約になっていた鳥谷(敬)や小窪(哲也)の加入も、球団が動いてくれました。ベテランが少ない中で、優勝経験があって内野陣を引っ張ってくれる2人の存在は大きかった。
めちゃくちゃ練習するし、野球に取り組む真摯な姿勢が若手の勉強になった。獲った甲斐がありました」
なんでもできそう