■プロという舞台で20年やりたい
――メキシコで今シーズンが終了した後、どうしたいかという希望はありますか。
安樂 いや、別に全然決めていません。日本の方が受け入れてくださるのであれば、日本で野球をしたいなという思いはあります。やっぱり野球ができることが、僕にとってはすべてなので。あれをしたい、これをしたいとかは別にないですね。
――騒動に関するリリースでは、「真実と異なる点がある」というコメントもありました。
安樂 受け取り手が嫌な思いを感じた以上、僕が悪いのは間違いありません。でも報道された内容に関して、"事実"と"真実"の違いがあります。そのときの状況や雰囲気、それに対する後輩の返しなど......。ただ今は、僕が当時の内容について細かくお話しすることがいいとは思いません。
――いろんな感情があった中、もう一度、野球を懸命にやろうと思えたのはいつ頃ですか。
安樂 3月1日にこっちに来たときは「メキシコかぁ......治安、悪そうだな」という気持ちは正直ありました。でも、本当にいいチームメイトに出会うことができました。
メキシコでも騒動について報道されましたけど、正直「こういうことだよ」って話せました。トレバー(・バウアー)にも話をしましたが、後ろ向きだった気持ちを救ってくれたというか、彼の存在はありがたかったですね。
――2日前にバウアー投手に話を聞いたら、「人間誰しも失敗をする。もう一回チャンスを与えられる社会であってほしい」と話していました。
安樂 彼は「わがまま」と言われることもあるけど、野球に真摯ですし、野球人として見習う部分は本当にいっぱいあります。彼に何があったのか知らないですけど、今、頑張っていることは知っているので。トレバーにはもう一度、メジャーでやってもらいたいです。